脳内雑談(ぱせり
「あーえらい悲しいわあ」
『どないしはったん、そんな悲しい顔して』
「あのな、浦和レッズってあるやん」
『あるかないかで言うたら、あるなあ。
サッカーのクラブチームやろ』
「そやねん。埼玉の。浦和レッズって、浦和レッドダイヤモンズの略やって、つい最近知ったんやけどな。」
『あー』
「略がさ、だいぶ強気すぎん?めちゃめちゃ省くやん」
『レッドダイヤモンズが、レッズやもんね。』
「せやろ?省かれたドダイヤモンの部分の気持ち考えてみてみ?」
『ドダイヤモンの気持ち?』
「ドはしゃーないわ、レッの後のドはね。でもダイヤモンの部分は絶対にその単語に対して主役の部分やん。一回口に出して言ってみ?ダイヤモンって」
『ダイヤモン』
「どう?」
『強そうなデジモンみたいな感じするな』
「せやろ。少なくともダイヤモン側としても、まさか自分が省かれるなんて、とは思ったに違いないよ」
『まあ確かにね。ダイヤモンドを象徴にしたクラブチームで、ダイヤモンを省くのは意味わからんもんね。抹茶パフェ食べに行って、下のコーンフレークだけ食べて帰るみたいなことやろ』
「芸当が器用やな、そいつ」
『そやねん』
「とにかく、その略されたダイヤモンの気持ち考えたらかわいそうになってきてな、悲しくなってもうてん」
『もっと優しさの使い所ってあるやろ。』
「それで我慢できんくなってさ、電話したのよ」『えっ、誰に?浦和レッズにってこと?えっ、繊細すぎるゆえのクレーマーってこうやって生まれるの?」
「いや、浦和レッズじゃなくて、ダイヤモンの方に」
『ダイヤモンの方に!?」
「うん」
『略されたダイヤモンの部分って、単でおるんや』
「高校の時のクラスメートがダイヤモンの連絡先知ってるみたいでな」
『何者なんその人』「メタルグレイモンやねんけどな」
『やっぱダイヤモン、デジモンやったんや。あとお前高校のクラスにメタルグレイモンおったんや。さぞ人気やったやろね』
「メタルグレイモン、サッカーボール持とうとしたら全部爪で割ってしもてたで」
『やんちゃやね』
「話戻すけど、ダイヤモンに電話したんよ。お前それで悔しくないんかって。」
『そうなんやそうなんや。そしたら?』
「そしたら、“好きな漫画は、ドラベースです……” やって」
『????』