2021年3月12日
エヴァンゲリオンの話でもしようかな。
やっぱやめよっかな。
多分なんですけど,僕がエヴァを観れるのってあと半年から1年後ぐらいになると思います。つぅのも,僕は映画館が嫌いなので……。
なんか作品と自分との間に他者の存在が入ってきてほしくないんすよね……。席を立つときとかに聞こえてくる「オモシロかったねぇ~」とかもイヤ。自分的には全然面白くなかったとかもあるので…。
エヴァ……。Qっていつの作品?
なんか大学生ぐらいの時に友達の家で観た覚えがある。
綾波の扱いがめちゃくちゃ悪くて,すごくショック受けた感じがあったな。
新作,なんか田舎で農業してるカットだけはCMで観た(ネタバレになるので観たくなかった…。つぅか別に田舎で農業してるシーン観て本編観たくはならないでしょ)
転向文学みたいになったの?って感じ。観てねえから知らんけど。
なんかあんだけいたはずの綾波に救われた人たちは一体どこ行ったの?死んだ?なんで俺を残して?
「綾波好きなの?ぷっぷー。遅れてる~。絶対アスカじゃんね。受ける~。童貞乙」
って言われ過ぎて,全員自死を選んだのか??
俺も何年か前から,好きなヒロインは?って聞かれて「綾波レイです」って答えづらくなったよ。
しかしまあ,そのようになる気持ちもわからなくないのだ。
パセリはどうやらアスカが好きらしくて,マジで綾波レイを好きになる理由がよくわからないって言ってたけど
俺はアスカが,マジで「他者」でめちゃくちゃ怖かった。俺と違う人間じゃんっていうか。
これは生まれてきた文化が違うとかじゃなくて,俺が言う「他者」っていうのは「自分とは全くもって理解が異なり,主張が異なり,自分とは完全に『独立』して存在し,関わりあわない存在」であるってことです。
だからマジで怖ぇ。分かんねえんだもん。
綾波はね,そうじゃねえのよ。
綾波は鏡なんだよな。
昔,バンプオブチキンの「アルエ」っつぅ曲があって
綾波レイの歌なんすけど(「アルエ」⇒「RA」⇒「レイ・綾波」)
マジで綾波に対する解釈が俺と全然違って「これ誰だよ」ってなったんだよな。
多分,藤原基央は綾波レイに自分の中の何かを投影していたんだと思う。それは俺もそう。
綾波レイは,そういった自分の中の何かを投影するのにうってつけの存在であって,マジで鏡としての能力が高すぎる。
ああいう自分と同一である自分に包まれる感覚っていうのはね,なんつうか健康的じゃないけどめちゃくちゃ気持ちいいっすよ。
単なるナルシズムだけどめちゃくちゃ気持ちいい。これはホント。
昔「BPDの女の子とのセックスは,めちゃくちゃ気持ちいい。なんか宇宙を抱いてる感じになって自分が無くなる」つってた人がいたけど
多分それは自分が無くなるんじゃなくて,自分=世界になる感覚っぽいよなって思う。
フロイトでいう,去勢以前の自己っていうかさ。
けど,そのナルシズムを越えたヤツというか,ちゃんと抜け切れてる奴はアスカを選ぶと思うし,そうでないと成長できてないというか
やっぱ旧劇場版で最後にシンジ君と残るのはアスカであって,綾波じゃないんすよ。
「他者」であるアスカじゃないとダメなんすよ。
けど俺はなぁ…アスカ怖ぇんだよな。
俺と全く思考を共有しない存在が自分のそばにいるのが怖い。
だから俺は恋愛も嫌い,セックスも嫌い。怖ぇよ,アレ。怖くない? 俺は怖い。
旧劇場版はそういう「お前いつまでも鏡見てオナニーしてないで,いい加減他者と関われや,クソオタク」っていうメッセージだったと俺は思ってて,それ以後の社会も,そういう「他者と関わる」ってことを前面に推し進めてきてて
そういう「ナルシズム=嫌悪の対象」である時代に変わったからこそ
新劇場版ではもう,綾波という存在は乗り越えられ終えた存在であるからああいう感じの扱いになるのはわかる。綾波=自分であるなら,自分をどれだけぞんざいに扱おうがそこには良心は痛まんというか。というか別にぞんざいに扱ってるつもりもないと思う。しかしアスカは「他者」であるので,尊重するべきである。分かるな~。そらそうだわ。
けど俺は結構きつい。マジで「他者」と相容れたくないので逃げ帰る先は自分にしかないのだが,その自分がないがしろにされてるとしんどい。
何回か言ってるけど,俺はQ観終わったときなんか悲しくなって泣いちゃったよ。友達の家だったから「うるせぇ」って怒られちゃった。あの時はなんで泣いちゃったのかわかんなかったけど,自分という存在がないがしろにされたように感じて,悲しかったんだろうな。
最新作のカットでさ,なんか農作業してる綾波観た時さ
作業着姿の田舎のおっさんのなかで,プラグスーツのまま横たわる綾波見てさ
なんか,教室で「本当はお前らと一緒になんかいたくないんだ」って思ってた自分を思い出して
俺はまた泣きそうになっちゃったよ。